補聴器のイヤホンは、音に直結する大事な部品

補聴器のイヤホンと聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?

「コード」
「補聴器全て」
「音が出力される箇所」

上記のように、人によって思い浮かべるものは違います。なぜなら、イヤホンの形状は補聴器の種類によって異なるためです。コード状だけでなく、本体に内蔵するタイプなど様々。

実は、選ぶイヤホンの形状によって、音の聞こえ方や、使いやすさも変わってくるのはご存知でしたか?補聴器について詳しく把握するなら、音のきこえに直結に直結するイヤホンは絶対に外せないパーツの一つ。

今回、補聴器店のアドバイザーである私が、補聴器のイヤホンについて、仕組み、種類、メリット/デメリットについてご説明します。ここを見て頂くと、イヤホンまでこだわった補聴器選びをすることができますよ。

最初に、イヤホンについて改めてご紹介します。

この記事を書いた人
山田 元一(やまだ もとかず きこえのお助け隊
「最近聞こえが悪くなった…」このような悩みをお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。しかし、聞こえについて相談できる人や、機会はそう多くないのが現状。これまで補聴器の相談を100件以上承ってきた私が、補聴器や聞こえ全般に関する情報を余すことなくお伝えいたします。

<目次>

  1. 補聴器の仕組みから学ぶ、イヤホンの役割
    1. そもそもイヤホンとは?
    2. 補聴器の仕組み
  2. 補聴器の種類別イヤホン
    1. 耳かけ型
    2. 耳あな型
    3. ポケット型
  3. まとめ

補聴器の仕組みから学ぶ、イヤホンの役割

そもそもイヤホンとは?

イヤホンとは、再生装置や受信機から出力された電気信号を、耳栓などの発音体に人が聞ける音(可聴音)に変換する機械のことです。つまりイヤホンは、電気信号を人が聞こえる音に変換する部品。基本的に、イヤホンは形状を問わず、電気信号を可聴音に変換する部品を総じて言います。

補聴器のイヤホンについては、次の仕組みから詳しくご紹介します。また、補聴器のイヤホンは、レシーバー(またはスピーカー)と呼ぶことが一般的です。

補聴器の仕組み

補聴器の仕組みは、最初に周辺の音をマイクが拾うことから始まります。マイクは、拾った音を電気信号に変換しアンプに届けるのです。アンプは、マイクから届いた音を増幅・加工する役割があります。アンプが増幅・加工した音は、イヤホン(レシーバー)へ電気信号のまま伝達。イヤホンは、この電気信号を人が聞こえる可聴音に変換します。可聴音は、耳栓などの発音体を経由して私たちの耳に届きます。


補聴器の仕組みについて、詳しく知りたい方はこちらをご参照頂ければ幸いです。
補聴器の仕組み

このように、補聴器のイヤホンはアンプから受け取った電気信号を可聴音に変換する部品のひとつ。冒頭でも申し上げましたが、イヤホンはひとつの部品のためコードタイプだけでなく、本体に内蔵できる小さなタイプまで、本体の形に合わせて様々な形状から製造されています。

この、イヤホンの形状の違いで、音の聞こえと使いやすさが変わるのです。また、補聴器の故障の原因として、イヤホン部分に耳垢が詰まるなどが原因の一つに挙げられます。日常のメンテナンスのためにも、補聴器の種類別のイヤホン場所をきちんと把握しておくことは重要。

次に補聴器の種類から、各イヤホンについてご紹介します。

補聴器の種類別イヤホン

補聴器の種類は次の3つです。

・耳かけ型
・耳あな型
・ポケット型

次で上から順にご説明します。

耳かけ型

耳かけ型はメガネのように耳にかけて使用する補聴器です。耳の裏に本体を装着し、耳栓までチューブが繋がっています。補聴器本体にスペースがあるため、高度な機能性を搭載することが可能です。

また、耳かけ型は2つのタイプに分かれます。タイプによってイヤホンの場所も違うため、次で把握しましょう。

・BTE
・RIC

次で、上から順にご説明します。

BTE

BTEのイヤホンは、本体に内蔵されています。イヤホンで出力された音は、チューブを通り耳栓に届きます。チューブは、ねじれや伸びに強いので故障しにくいです。ただ、一度チューブ内を通るので、反響音が気になることがあります。

RIC

RICのイヤホンは、本体から繋がっている耳栓と極細ワイヤーのことを言います。RICは、チューブの中がワイヤーになっているのです。

本体のアンプから出力された電気信号を、極細ワイヤーで伝達し、耳栓で可聴音に変換します。耳栓までは電気信号で届くため、チューブの影響を受けず聞こえが良いです。また、イヤホンの部品が耳栓にあるため、本体を小さくすることが可能。しかし、極細ワイヤーはねじれや伸びに弱いため、耳垢や耳垂れがあると耳あな内のイヤホンが故障する恐れがあります。

以上、耳かけ型の説明でした。小さく音質の良い補聴器が欲しい方はRICタイプがおすすめです。故障しにくい補聴器が欲しい方は、本体にイヤホンが内蔵されているBTEをおすすめします。また、チューブも極細ワイヤーも故障の際は交換修理で対応することができますよ。

耳あな型

耳あな型は、本体とイヤホンが一体となったタイプです。耳の穴に本体を装着します。基本的に、使用者の耳の形を採取して作るオーダーメイドが一般的。オーダーメイドの耳あな型は、使用者の耳の形にあっているので、外れにくく安定感があります。

また、本体を耳穴に装着するので、他の補聴器に比べて目立ちにくいです。しかし、短所として本体とイヤホンが一体となっているため、他の種類と比べて※ハウリングが発生する恐れが高いことが挙げられます。

※ハウリング:イヤホンから出力された音を、再びマイクが拾ってしまいピーピー音がなる現象。

ポケット型

ポケット型補聴器は、本体を首からかけて使用します。本体と耳栓はイヤホン(コード)で繋がっています。補聴器の形状の中では、唯一コード状のイヤホンを使用するタイプです。多くは片耳で音を聞きますが、中には両耳で聞くタイプもあります。

ポケット型は、本体が胸元にあるため、目で見ながら簡単に操作を行うことが可能です。しかし、本体と、音を聞く部分が(耳栓)離れているため、実際に聞く音とは違います。また、本体と耳までイヤホンが邪魔になることがあります。

以上、3種類の補聴器のイヤホンについてご説明させて頂きました。下記は、3種類の補聴器のメリット、デメリットでまとめた表です。

種類 イヤホンの場所 メリット デメリット
耳かけ型 BTE 補聴器本体に内蔵 本体に保護されているため壊れにくい 反響音が気になる場合がある
耳かけ型 RIC 耳栓に内蔵 聞こえが良い、本体が小型 イヤホンが故障しやすい
耳あな型 補聴器本体に内蔵 装着に安定感がる ハウリングがおこりやすい
ポケット型 本体に接続するコード 目で見て操作が行える コードが邪魔になる


各補聴器の種類について、もっと詳しく知りたい方はこちら≫補聴器の種類

以上、補聴器のイヤホンについてご紹介しました。

最後にここまでの内容を簡単に振り返りましょう!

まとめ

下記がここまでの簡単なまとめです。

・イヤホンは、電気信号を可聴音に変換する部品
・イヤホンは、レシーバーやスピーカーとも呼ばれる
・補聴器の種類によって、イヤホンの場所が違う
・イヤホンの場所によって、音の聞こえ方、扱い方が違う

上記のポイントを抑えて頂くと、音の聞こえまでこだわりぬいた、あなたにぴったりの補聴器を選ぶことができます。

また、各補聴器のイヤホンの場所を把握しておくと、掃除などの日常のメンテナンスの際もスムーズですよ。

当記事が、あなたの補聴器選びの参考になれば幸いです。

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