補聴器を装着時の電話と、聞こえる受話器の持ち方

「補聴器をつけて、電話は聞こえるの?」

補聴器のご購入を検討しているお客様から、上記のようなご質問をよく頂きます。仕事をされている方はもちろん、遠くにいる家族や友人、電話をする機会は多いです。そんなとき、スムーズに会話ができない、なんて困りますよね。

実は補聴器を装着時の電話は、受話器の持ち方ひとつで聞こえるようになることをご存知ですか?

誰でもできる簡単な持ち方で、非常に音が聞こえやすくなります。

今回は、そんな気になる補聴器使用時の電話方法を、補聴器店のアドバイザーである私がご説明!電話の取り方を分かれば、よりスムーズに会話を楽しむ事ができます。

では、補聴器装着時の電話の取り方を、順を追って説明させて頂きます。

 目次

  • ハウリングの原因と、補聴器種類別の電話対策方法は? 
    • ハウリング音(ピーピー音)の原因って?
    • 補聴器種類別、オススメの電話の取り方!
    • 耳かけ型補聴器での電話は?(難聴レベル:軽度~重度)
    • 耳あな形補聴器での電話は?(難聴レベル:軽度~重度)
    • ポケット型補聴器での電話は?(難聴レベル:中等度~高度) 
  • 電話の声が直接届く、あなたの補聴器が受話器代わりに!
    • 購入の前に確認しよう、テレコイル機能が利用できるかも!
    • 最新補聴器はお店と情報共有して、遠隔サポートを自宅でうけられる!
    • シーメンス・シグニア補聴器の製品は?
    • リサウンドの製品は?
  • まとめ

ハウリングの原因と、補聴器種類別の電話対応方法は?

補聴器を装着時の電話は、受話器の持ち方ひとつで聞こえが良くなります。

受話器の取り方ひとつで、なぜ電話が聞き取りやすくなるのでしょうか?それは、補聴器のマイクと受話器の位置が遠いからです。マイクを意識した受話器の持ち方で、ハウリングの起きにくい、より聞こえの良い電話になります。そうすると、よりスムーズに電話をとることができます。改めてハウリングが起こる状況をご説明!

ハウリング(ピーピー音)の原因って?


ハウリングが起こる原因はスピーカーとマイクの位置が近いために起こります。補聴器が大きくした音を、またマイクが拾ってしまい、さらに音を大きくするからです。それを補聴器が感知してハウリングを鳴らします。

そのため、マイクとスピーカーの位置が近い耳あな形補聴器は、特にハウリングが起こりやすいです!では実際に、ハウリングが起きない、聞こえの良い電話の取り方はどうすればいいのでしょうか?次でご紹介します。

補聴器種類別、おススメの電話の取り方!


補聴器装着時の電話は、受話器の持ち方ひとつでハウリングが起きにくく、聞こえも良くなります!下記の補聴器ごとに、順を追ってご説明します。

・耳かけ型補聴器
・耳あな型補聴器
・ポケット型補聴器

最初は耳かけ型補聴器。こちらは本体が眼鏡のように耳にかけるタイプです。

耳かけ型補聴器での電話は?(難聴レベル:軽度~重度)

耳かけ型補聴器は、受話器を耳にぴったりとつけてしまうと、かえって聞こえが悪くなることがあります。耳かけ型補聴器のマイクは耳の上にあるので、受話器から発生した音を、受話器と耳で遮断してしまい、耳の外のマイクに音が届かないためです。

こちらの対策は、受話器をマイクと同じ高さになるように耳上にずらせば聞こえが改善します。ハウリングが起きれば、耳のふちに沿いながら受話器をずらし、自分に最適な位置を見つけましょう。

また耳かけ型補聴器ではRITEタイプ(本体にスピーカー内蔵)とRICタイプ(耳栓がスピーカー)があります。この2種類ではマイクの位置が違うので、補聴器を使用する前には、マイクとスピーカーの位置を確認しましょう。

耳かけ型補聴器の受話器の持ち方は把握頂けましたか?次は耳あな形補聴器についてご説明します。

耳あな型補聴器での電話は?(難聴レベル:軽度~重度)

耳あな型補聴器は、耳の中にマイクがあります。受話器の位置は、通常のように耳の穴に平行するようにお持ち頂ければ大丈夫です。しかし受話器で耳を塞いでしまうと増幅した音を拾い、ハウリングを起こることがあります。そうなった場合は、耳と受話器の間に少し隙間ができるようにすると改善するでしょう。こちらも、耳のふちに沿いながら受話器の隙間をずらして、自分にあった受話器の位置を探しましょう。


また最新の耳あな型補聴器はハウリング抑制機能が向上したので、以前と比べてハウリングは起きにくいです。結論として、耳あな型補聴器の通話時は受話器に耳をピッタリと塞がないように意識しましょう。次はポケット型補聴器のご説明です。

ポケット型補聴器での電話は?(難聴レベル:中等度~高度)


ポケット型補聴器のマイクは一般的に、本体もしくはイヤホンにあります。本体にマイクがついているのであれば、受話器を上下逆にし、本体マイク近くに受話器を近づけると聞こえが改善します。耳元にマイクがついているのであれば、受話器で耳をふさがないように注意し、受話器を持ちましょう。こちらも、耳のふちに沿いながら受話器をずらして、自分にあった受話器の位置を探す必要があります。

以上、3種類の補聴器使用時の電話の取り方を説明してきました。携帯電話もスマートフォンも同様に、スピーカーとマイクの位置を意識すると聞こえが改善します。

ここまで聞こえの改善方法について説明してきましたが、実はスピーカーの位置を気にしなくても電話が聞こえやすい補聴器の機能があるのをご存知でしょうか?

次でそんな機能についてご紹介します。

電話の声が直接届く、あなたの補聴器が受話器代わりに!

購入の前に確認しよう、テレコイル機能が利用できるかも!


テレコイルというのは「磁器誘導コイル」とも呼ばれます。受話器から発生した磁器を電流に変換し、直接音を補聴器に届けてくれる機能です。周囲の音に、影響をうけないので、はっきりと電話の声を聞くことができます。一般的に耳かけ型補聴器や、ポケット型補聴器には標準装備でテレコイルに対応できるようになっています。

テレコイル機能を利用するには、補聴器本体のスイッチ、なければプログラムボタンで切り替えします。プログラムボタンとは「通常の日常生活での使用時」「騒がしい場所での使用時」「電話での使用時」など、周囲の環境によって補聴器の音を切り替えができるボタンのことです。事前にプログラムしておき、補聴器の本体ボタンで切り替えします。


切替のスイッチがあるタイプは「M」「MT」「T」と書かれています。「M」がマイクロホンで、通常の日常生活での使用。「T」がテレコイル。「MT」は電話の音も、周辺の音も両方聞けます。スイッチを動かすことで切替できます。


しかし最近の家庭用固定電話は、磁気の漏れがほとんどないので、このテレコイル機能をあまり使用できません。身近でテレコイルの使用ができるのは公衆電話か、一部iPhoneの「補聴器モード」などで利用できます。もしiPhoneをお持ちの方であれば、一度「補聴器モード」を確認してみてはいかかでしょうか?

テレコイル機能は、家庭用固定電話などの機械から、磁気の漏れがなければ使用することができません。しかし、最新の補聴器はスマートフォンと連携することで、テレコイル機能使わずに、電話の音を直接補聴器に届けることが可能です。次でスマートフォンと連携する、最新補聴器についてご紹介!

最新補聴器はお店と情報共有して、遠隔サポートを自宅でうけられる!

スマートフォンと連携する最新補聴器を「シーメンス・シグニア補聴器」と「リサンド」の2社からご紹介!電話の音を直接補聴器に届けるだけでなく、補聴器装着者にとって様々な便利な機能が付加されています。まずはシーメンス・シグニア補聴器からご紹介します。

シーメンス・シグニア補聴器の製品は?


シーメンス・シグニア補聴器は世界シェアトップクラスの補聴器メーカーです。2018年に登場したNxシリーズは、
スマートフォンと補聴器が連携し、ワイヤレスで電話の音が補聴器で聞けます。また専用アプリをダウンロードすると以下の機能がお使い頂けます!

・自宅で居ながら、遠隔操作でプロの調整がうけられる
・聞こえのレッスンができる
補聴器の音を自分で微調整
・補聴器の使用状況を確認できる、など。

聞こえのレッスンは取り組み状況をお店と共有し、次回来店時にアドバイスを貰うことができます。現在、ワイヤレスの電話はiPhoneのみでの対応となっています。androidは専用の器械を購入すると、ご利用頂けます。

リサウンドの製品は?


リサウンドは世界100カ国以上に拠点を置いているデンマークの補聴器メーカーです。スマート補聴器シリーズが、スマートフォンと連携し、電話の音を補聴器で直接聞くことができます。
またリサウンドも専用アプリをダウンロードすると以下の機能が!


自宅で居ながら、遠隔操作でプロの調整がうけられる
・補聴器の音を自分で微調整
・プログラムの切り替え
・置き忘れた補聴器を探す、など。

こちらもワイヤレスの電話は現在iPhoneのみでの対応となっています。androidは専用の器械を購入して頂くことでご利用頂けます。

以上スマートフォンと連携した、最新補聴器の機能でした。もし日常的にスマートフォンをご利用されているのであれば、こちらの補聴器も検討してみてはいかがでしょうか?


さて、ここまでで色々な補聴器と電話の関係をご説明させて頂きました。簡単におさらいしてみましょう!

まとめ

補聴器装着時の電話の取り方を、ハウリングの原因から説明させて頂きました。以下が簡単なまとめとなっております。

・ハウリングの原因は
スピーカーとマイクの位置が近いために起こります。

・補聴器を装着時の電話は、補聴器の種類別に受話器の持ち方を変えると聞こえが改善します。ご利用される補聴器のスピーカーとマイクの位置を把握しておくとよりスムーズで、ハウリングが起きにくいです。

iPhoneをお使いの方であれば、テレコイルを利用した「補聴器モード」が使えるかもしれません。購入前に「補聴器モード」の有無を確認しておくことをおすすめします。

・最新の補聴器は、スマートフォンと連携し、電話の音が直接、補聴器に届きます。他にも補聴器の調整が、自宅でうけられる遠隔サポートなどの機能が搭載しています。
 
以上今回のまとめでした。受話器の持ち方ひとつで改善する方法や、補聴器本体に直接音を届ける方法などをご紹介しました。電話の取り方や、最新補聴器を駆使して、快適に電話を楽しみましょう!

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