補聴器の使い始めの時に咀嚼音が気になることがあります。今回は咀嚼音が増幅される原因と解決方法についてご説明します。
補聴器が咀嚼音を増幅する原因
補聴器が咀嚼音を増幅する原因は、補聴器が音の逃げ道を塞いでいるためです。外耳道に留まった音が反響し骨や軟骨に伝わり骨導音として増幅します。
これは外耳道閉鎖効果と呼ばれるものです。とくに低い周波数を大きく増幅します。
補聴器の装着で感じる自声のこもり感や響きもこの外耳道閉鎖効果が原因です。
咀嚼音やこもり感の解決方法
このような補聴器装用時の咀嚼音やこもり感は、次の解決方法があります。
・イヤチップを小さなサイズにする
・オープンタイプの耳栓にする
・低音の音量を下げる
咀嚼音やこもり感の原因が外耳道内に留まった音が原因なら、耳栓を変更し音を逃がしてやれば解決します。
オープンタイプと呼ばれる耳栓は孔が空いており、これなら外に音を逃がすことができます。イヤチップを小さくする方法も考え方は一緒で、耳と耳栓の間に隙間を作り外に音を逃がしているのです。耳栓は300円ほどで交換可能です。
また外耳道閉鎖効果は低音が大きくなるので、低音の音量を下げる方法もおすすめです。
ただ耳栓の変更はハウリングの原因にもなりますので、どの方法にしてもまずは販売店にご相談ください。
咀嚼で補聴器がずれてしまう方は
咀嚼でこめかみが動き補聴器がずれたり外れたりすることがあります。本体と一緒にレシーバーの位置もずれてしまうと音が聞き取りにくくなることがあります。
咀嚼で補聴器がずれてしまう場合は、耳栓の種類を変える、オーダーメイドの耳栓にする、スポーツロックを付けるなどの方法で解決します。
まとめ
基本的に咀嚼音やこもり感などは補聴器の装用を続けることで次第に慣れていきます。
ただ個人差も大きいので、どうしても慣れない方は購入した販売店にご相談ください。補聴器の再調整、装着のアドバイス、新しい耳栓の提案をしてくれます。
当記事が参考になれば幸いです。