聴覚障害者に対して、身体障害者手帳を取得するといろいろな支援制度を受けることが出来ます。ただし、障害者手帳を取得したとしても、何もせずにサービスを受けられるわけではありません。その適応を受けるには、自信での申請が必要になります。
また、受けられる内容や、支援制度などは各自治体のよって異なることがありますので、住居内の市区町村福祉課の窓口で、お問い合せされることをお勧めします。
受けられる制度としては、税金の減免、補装具費支給制度、特別障害者手当、障害児福祉手当の支給、公共交通機関運賃の割引、その他の割引などがあります。
税金の減免
所得税、住民税、相続税、贈与税、自動車税、自動車取得税などで、減免など優遇が受けられます。条件として、納税者本人、又はその配偶者、扶養家族が身体障害者手帳の交付を受けていることです。そして申告する必要があります。
補装具費支給制度
補装具とは、身体で不自由になった部分、失った機能などを補助、又は代替えするための用具のことを言います。その中には補聴器も、もちろん含まれており、購入の補助支給や助成制度があります。障害者が、日常を含む社会生活を送るために、移動や脳率アップさせる目的で、購入費用や修理費用の一部を支給する制度が、補装具費支給制度になります。
この制度は、住居のある各市区町村の福祉課の窓口で申込み、申請して、認定医療機関の医師の意見に基づき決定されることが一般的なようです。自治体によって補助制度が違ったりすることがあり、独自に違う内容を設けていたりしますので、念のために市区町村福祉課窓口にお問い合わせください。
対象者としては、補装具を必要とする障害者、障害児、難病患者等になります。
費用に関しては、原則一割負担と定められていますが、世帯収入によって上限が設けられていることがあります。何よりも、まず居住地区の市区町村福祉課の窓口で質問してみることが確実です。
特別障害者手当・障害福祉手当の支給
重篤な障害や、特別な介護を必要とする特別障害者に対しては、少しでも負担を軽減させるために別障害者手当、障害福祉手当が支給されます。
支給要件
精神または身体に著しく重度の障害があり、日生活において常に特別な介護を要する状態である在宅の20歳以上の成人、20歳未満は障害児福祉手当になります。
月額支給金額
特別障害者手当 月額 26,830円
障害児福祉手当 月額 14,600円
支払い時期
基本的には、毎年2月、5月、8月、11月の4回それぞれの前月分までが支給されます。
ただし、受給者、その配偶者、扶養義務者の前年所得が基準の額を超えている場合などは、支給されないケースがあります。特別障害者手当の認定基準や条件、受給手続きの詳しい内容については、居住地の市区町村福祉課の窓口でお問い合わせください。
交通機関運賃の割引
交通機関とは、基本的には、JR、私鉄などですが、自治体によって、地下鉄やバスも対象になっていますので、詳しくは各自治体、各交通機関にお問い合わせください。
基本的には、身体障害者の手帳を取得している人は、切符を購入する際に、窓口で手帳を提示することで、運賃の割引を割引した金額で購入することが出来ます。
公共交通機関・旅客運賃割引
JR旅客運賃 | |||
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割引対象者 | 割引対象 | 割引率 | 備考 |
第一種障害者とその介護者 | 普通乗車券 回数乗車券 普通急行券 |
50% | 私鉄等、他鉄道会社線とまたがる場合を含みます。但し回数乗車券はJR線区間単独の発売となります。 |
第一種障害者とその介護者又は12歳未満の障害者とその介護者 | 定期乗車券(小児定期乗車券を除く) | 50% | 私鉄等、他鉄道会社線とまたがる場合を含みます。小児定期旅客運賃については割引を適用しません。 |
第一種・第二種障害者が単独で利用する場合 | 普通乗車券 | 50% | 片道の営業キロが100キロを超える場合(私鉄線等他鉄道会社にまたがる場合を含みます。) |
※聴覚障害の場合、2級及び3級が「第一種身体障害者」
4級及び6級が「第二種身体障害者」と定義されています。
その他の割引
有料道路通行料の割引
有料道路の通行料の割引制度として、障害者本人が自動車を運転する場合や、同乗者に重度の身体障害者が同乗している場合、有料道路の割引制度が受けられます。
但し、割引を受けられるのは、障害者1人につき1台で、かつ事前登録が必要です。
登録に関しては、居住市域の市区町村福祉課の窓口で行います。
割引に関しては、所有者や車種また要項が決められていますので、こちらも詳しくは居住地域の市区町村福祉課の窓口で確認してください。
NHK放送受信料の割引
身体障害者の認定を受けられて手帳を持っている、聴覚障害者は世帯主であれば、NHK放送受信料が半額になります。免除基準又は、手続きの細かい内容については、NHKのホームページ等で確認してください。
公共施設等の入館料等の割引
障害者の自立支援や社会参加の目的の一環として、民間の美術館や博物館の入館料等が無料、割引を行っている施設があります。対象は障害者及びその介護者になりますが、詳しくは居住されている市区町村や各施設の窓口にお問い合わせください。
今回紹介した福祉制度については、あくまでも一例になります。自治体によって独自の支援やサービスを提供していることがありますので、どういった内容かはあらかじめ確認して頂いて、興味があるものは積極的に利用してみてはどうでしょうか。