相場は片耳約15万円、価格で考える補聴器の選び方

お金

「補聴器の相場はいくらなの?」

上記のような疑問から、このページに辿りついた人も少なくないのではないでしょうか。

今まで補聴器に関心がないと、相場がいくらかなんて想像もつきませんよね。または、調べて見たけど価格が違い過ぎてよくわからない、そのような方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、補聴器の相場は約15万円です。弊社のきこえのお助け隊でも17万円前後の器種をよくご購入頂いております。

しかし、相場が15万円だからといって購入に進むのは注意が必要。なぜなら、補聴器はあなたの聞こえと生活に合った器種を選ぶことが重要なためです。15万円未満の補聴器でも、あなたの聞こえと生活によっては十分に性能を発揮するかもしれませんよ。


今回、補聴器店のアドバイザーである私が、補聴器の相場と種類、値段の違いについてご紹介します。ここを見て頂ければ、あなたに合った補聴器を予算内で選ぶことができます。

最初は改めて補聴器の金額についてご説明させて頂きます。

この記事を書いた人
山田 元一(やまだ もとかず きこえのお助け隊
「最近聞こえが悪くなった…」このような悩みをお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。しかし、聞こえについて相談できる人や、機会はそう多くないのが現状。これまで補聴器の相談を100件以上承ってきた私が、補聴器や聞こえ全般に関する情報を余すことなくお伝えいたします。

目次

形状別に見る補聴器の相場と価格/値段

相場

日本補聴器工業会の調査によると、2018年の補聴器の平均購入価格は15万円でした。しかし、補聴器の形状によって値段が違うのはご存知でしたか?

補聴器の形状を選ぶことはとても重要。あなたに合わない補聴器は、取り扱いを間違えて壊してしまうかもしれませんよ。そのため、相場の15万円に限らず、補聴器の形状も視野に入れて探すことが大切です。

次で、補聴器の形状別の価格と、特徴をご紹介します。

名前 値段 難聴程度 長所 短所
耳かけ型 約5万円~約57万円 軽度~重度 音の調整力が高い
重度の難聴にも対応
やや目立つ
眼鏡の邪魔になる
耳あな型 約6万円~約57万円 軽度~重度 汗水に強い
眼鏡の邪魔にならない
ハウリングが起きやすい
ポケット型 約4.5万円~約13万円 中等度~高度 操作が簡単
大きな音が出せる
目立つ
コードが邪魔になる
眼鏡型 約18万円~約24万円 軽度~中等度 耳をふさがない 大きな音が出せない
重度の難聴には対応できない

以上、補聴器の形状と値段、特徴でした。上記から自分が希望する補聴器をご想像頂けているのではないでしょうか。もしくは、長所も短所も自分に該当して選べない、そのような方もおられるかと思います。

そこで次に、おすすめの補聴器の形状をご紹介させて頂きます。

おすすめの補聴器の形状は?


おすすめの補聴器の種類は、耳かけ型補聴器と耳あな型補聴器です。理由は次の3つとなります。

・難聴の対応レベルが広い
・ポケット型補聴器、眼鏡型補聴器と比べて目立たない
・高度な音の調整機能が充実している

耳かけ型補聴器と耳あな型補聴器は、基本的には軽度から重度の難聴に対応することができます。また、耳かけ型補聴器は本体が耳の後ろに隠れ、耳あな型補聴器は本体が耳の穴の中なので目立ちにくいです。そのため、補聴器の自体が大きく邪魔になることもありません。

そして、耳かけ型補聴器と耳あな型補聴器を最もおすすめする理由は、高度な音の調整機能が充実している器種が多く販売されているためです。

一般的な補聴器は、雑音と会話を自動で分析・判断し、雑音を処理します。しかし、耳かけ型補聴器や耳あな型補聴器は、本体に小型のチップを搭載することで、さらにその性能を向上。

向上した結果、聞き取りにくい音域も聞こえやすくなり、音の方向を限定する機能(指向性)が充実しました。指向性とは、必要な方向の音だけを強調し、その他の方向は抑制する機能のことです。これにより、使用者は聞こえの良い音を聞くことができます。

実際に、日本補聴器工業会の調査によると2018年の国内補聴器出荷台数は、この2種類で全体の約97%を占めました。耳かけ型が約66%、耳あな型が約31%です。各補聴器メーカーは、この2種類の補聴器から、最新式で高性能な補聴器を販売していることがほとんど。もし難聴レベルによって、高性能な補聴器が必要であれば、この2種類の補聴器からお選び頂くことをおすすめします。

また補聴器は、音の調整機能が豊富なほど、高値で販売される傾向にあります。耳かけ型と耳あな型補聴器の販売価格が約5万円から57万円と差があるのはそのためです。

一般的に高価な補聴器ほど音の聞こえが良いです。しかし、聞こえと生活によっては、安価な補聴器でも十分に聞こえ改善の効果を発揮することがあります。

次に、補聴器の金額と性能についてご説明させて頂きます。

価格/値段、相場で補聴器を選ぶポイント

補聴器の金額は性能の差でした。性能が良い補聴器ほど、音の調整機能も高性能になります。
 
音の調整機能とは、音質や音を拾う方向(指向性)、雑音抑制などのことを言います。基本的には、音の調整機能が豊富な補聴器の方が、聞こえが良い傾向にあります。

下記が補聴器の価格別の性能表となります。

値段 補聴器の性能 おすすめする人
10万円前後 シンプルな機能 あまり騒がしい場所に頻繁に行かない人
会議など補聴器を使用する場面が決まっている人
20万円前後 一般的な機能を標準装備 初めて補聴器を使用する人
日中の大半を補聴器で過ごすことを考えている人
30万円以上 高度な音の調整機能を搭載 補聴器の高性能な機能が必要とする人
アクティブに日常を過ごす人、煩わしい補聴器の操作が嫌な人


補聴器の使用場面が限られている方や、複雑な機能を必要としない方であれば10万円未満の補聴器でも十分効果を発揮します。

補聴器を頻繁に利用し、煩わしい操作が嫌な方は、30万円以上の補聴器を購入して頂くのがおすすめです。周囲の音環境に合わせて、自動で設定を切り替えるので補聴器の面倒な操作を必要としません。


あなたがどの場面で補聴器を必要としているのか、あらかじめ想像しておくと購入もスムーズですよ。

以上、補聴器の相場についてのご説明でした。最後にここまでの内容を簡単に振り返りましょう。

まとめ

まとめ

下記が今までの簡単なまとめです。

・補聴器の相場は約15万円
・国内に流通している約97%の補聴器は、耳かけ型と耳あな型補聴器
・補聴器の値段は性能の差

上記のポイントを把握しておくと、自分に合った補聴器を適正な価格で選ぶことができますよ。

当記事があなたの補聴器選びの参考になれば幸いです。

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