補聴器の取り扱いと寿命について(補聴器の寿命と利用方法)
補聴器は一回買えば一生使えると思っている方もひと昔前は多くいたそうですが、一般的に補聴器の寿命は5年程度といわれています。
もちろん、使い方や使用頻度によって個人差はありますが所有者の9割以上の人が10年以内に買い替えをしているといわれています。
決して安い買い物ではない補聴器を少しでも長く使えるように、補聴器の取り扱いのポイントと買い替えのタイミングについてご紹介いたします。
補聴器を長く使えるようにするためのポイント
水分(液体)・湿気から守る
補聴器の内部には精密な部品がたくさん搭載されています。そのため水分や湿気に対してデリケートになっています。
水の中に落としたり、補聴器を付けたままうっかりお風呂に入ったりしないようにするのはもちろん、洗顔時もぬらさないように一時的に取り外すなどして気を付けましょう。
また、突然の雨や汗をかいて補聴器を濡らしてしまわないように注意して、万が一濡れてしまった時はすみやかに拭き取って内部に入らないようにしましょう。
また、テーブルに置く時も飲み物をこぼす可能性があるので直置きは避けましょう。
また、冬場などは温度差による結露が起こる場合があります。結露が発生した場合や就寝時には補聴器に付属していた乾燥材入りのケースに保管して管理しましょう。
最近では補聴器の表面や内部に水分をはじくコーティングがされている補聴器もあります。また乾燥・消毒ができる補聴器の保管ケースも販売されています。それらであっても完全に水分を防ぐわけではありませんので、常日頃から水分・湿気から守るように心掛けが大切です。
耳垢やほこりなどの汚れから守る
特に補聴器のマイクやスピーカー部分に汚れが付着すると電池を交換しても音が聞こえなかったり、音がきれいに聞こえなかったりする場合があります。
元々補聴器は小さいので、小さな汚れでも大きなダメージを受けるものです。ご自身の耳掃除や汚れのついていない清潔な手で取り扱うのはもちろん、使用後は毎回補聴器の掃除をする習慣を付けましょう。また、自分では掃除できない部分や部品交換が必要な場合は購入した販売店で点検を受けることをお勧めいたします。
高温から守る
補聴器は高温も弱点です。夏場の自動車の中や冬場のストーブのそばなど高温になるところに放置しないようにしてください。
衝撃から守る
何度も言いますが、補聴器は精密機械と同じですので衝撃にも弱いです。
うっかり落としてしまったり、踏んだりすることの無いように大切に扱ってください。
定期的に点検を受ける
いくら自分で気を付けていても、知らないうちに汚れがたまっていたり部品が劣化していたりする場合もあります。また、聞こえの状態も少しずつ変化していきます。購入した販売店で定期的な点検を受けて、快適に使える状態を維持できるようにしましょう。
補聴器の買い替えのタイミング
補聴器を大切に使っていても、部品の劣化や防ぎきれなかった湿気や汚れ、自身の聴力低下など調子が悪くなることもあります。まずは購入した販売店で再調整やメンテナンスを受けるなど相談してみましょう。
また、購入した補聴器に保証期間が設けられています。メーカーや商品によって異なりますが1~3年で保証内容もそれぞれ異なります。保証の対象かどうかも相談してみましょう。保証期間内であれば買い替えよりも修理をする方が出費の負担は少ないです。
保証期間を経過していても修理が可能か見積りを取れる場合もありますので相談してみましょう。
購入してから長い期間がたっている場合は、その商品が販売中止・製造中止になっていることもあります。一般的に補聴器の販売が終了して5年を経過するとメーカーも修理部品を持たなくなり修理できない場合があります。この場合は残念ながら必然的に買い替えになってしまいます。また、修理が可能でも聞こえの状態が補聴器の調整範囲と合わなくなってしまった場合は、修理しても聞こえの改善が難しいので買い替えをお勧めいたします。
買い替え時の補聴器選びのポイント
補聴器を購入してから5年を過ぎるころには多くの方が買い替え時の費用を気にされると思います。
「聞こえがさらに悪くなっていたら今までよりも高性能で高額な補聴器が必要になるのでは??」心配される人も多いことでしょう。
確かに今の補聴器は日進月歩の進化で毎年のように新製品が発売されていて新製品には最新技術が搭載されていますので値段も高額になります。
ですが、もしかしたら今までの補聴器よりもお安く自分に合わせた補聴器を購入できる場合もあります。それは何故かというと二つの理由があります。
一つは新製品が出たことによって今までの商品が安くなっている可能性があることです。
5年前の新製品は今では新製品でなくなりますので5年前の機能と同じ商品なら5年前よりも安く購入できる可能性があるのです。
もう一つは、生活環境の変化により行動範囲が狭くなっている場合です。
5年前は社交的に出かけることが多くあったけど、最近は外出も少なくなり静かな場所での生活が主体になっている場合は騒音対策の機能がない補聴器にグレードダウンすることも選択肢の一つになります。その中で5年前よりも機能は減りますがお安く購入できる選択ができます。
もちろん、買い替えるなら最新式を希望する場合や、今までの補聴器の機能に不満があって買い替え時に改善したい場合は今までと同じか高額の出費になる可能性がありますので、全ての方が当てはまるわけではありませんが、必ず高額な出費を続ける必要があるわけではないということは理解していただければと思います。
補聴器の購入は、決してお安いお買い物ではありませんし一回きりのお買い物でもありません。購入の相談はもちろん、購入後の点検などのアフターサービスも大切です。
「聞こえのお助け隊」では補聴器のご相談から購入後のアフターサービスまで全てご自宅まで無料出張で対応しております。どうぞお気軽にお問い合わせください。