耳鼻咽喉科では聞こえの相談はできますが、補聴器を購入することはできません。購入は補聴器販売店に行く必要があります。
病院で補聴器を販売していない理由
基本的に耳鼻咽喉科といった病院では補聴器の販売は行っていません。医療法人は「非営利性の確保」を求められ、医療行為以外で大きな利益がある場合は行政指導の対象となります。
また、薬機法で補聴器の販売は保健所に管理者と営業所の提出が定めれています。既に診療所を営業所として保健所に提出している場合は診療所とは別の営業所が必要です。
このような制約から病院は補聴器の販売を基本的に行っていません。
耳鼻科では本当に補聴器を必要か診察してくれます。
病院では補聴器の購入は基本的できませんが、補聴器が本当に必要か診察して貰えます。聞こえが悪いと一口にいっても、耳垢詰まりや中耳炎、神経性のものまで様々です。
難聴の種類によっては薬や治療で治る場合があります。本当に補聴器が必要な難聴なのかを病院で判断して貰えるのです。
耳鼻科の受診は必須ではありませんが、不要な購入を防ぐためにも受診されることをおすすめです。
また、補聴器販売店を紹介してくれることも
補聴器相談医であれば提携している補聴器販売店を紹介してくれます。補聴器相談医とは、聞こえが悪い人が適切に補聴器を使用するために指導を行う医師のことです。
日本耳鼻咽喉科学会が、補聴器相談医を委嘱しています。補聴器相談医は、本当に補聴器を必要であるかを診断し、購入後も調整が正しく行われているかの確認や、使い方の指導を行います。
補聴器相談医が在籍する病院は耳鼻咽喉科学会のHPをご覧ください。
病院経由で補聴器を購入した場合の値段は?
基本的に病院経由だからと言って、補聴器の金額が安くなったり高くなったりすることはありません。病院を経由しているだけで、通常の補聴器販売店と変わりないからです。
値段は販売店の取り扱いブランドで違いますが、平均販売価格は約5万円から約70万円。
販売店がキャンペーンを行っていれば定価より安く購入することができます。
保険診療で購入できませんが、助成金利用に診断書が必要です。
補聴器の購入には、一般的な健康保険や介護保険、医療保険などの適応外です。保険で補聴器を購入はできません。ただ、国や自治体が補聴器購入の支援制度を行っており、制度の利用で購入代金の一部を軽減したり、補聴器本体を受け取れたりします。
制度の利用には医師による診察が必須です。
国や自治体の支援制度は「補聴器は保険の対象?購入時の給付制度についてご紹介」を参考にして頂けますと幸いです。