補聴器の返品は基本的に販売店の契約内容に準じます。しかし、販売店側が対応してくれない、または契約に納得ができない場合はどうすれば良いでしょうか?
購入方法によって補聴器の返品方法も違います。
今回、補聴器の購入方法として代表的な次の3ケースに分けて補聴器を返品する方法をご紹介します。
① 店舗での購入
② 通販での購入
③ 訪問販売での購入
次で上から順にご説明します。
※契約内容に納得できない場合は速やかに国民生活センターにご相談ください。
店舗での購入
店舗で補聴器を購入した場合はクーリング・オフの対象外となることがほとんどです。事業者が消費者の返品に応じなければならないといった法律もありません。返品できるかは販売店と交わした契約内容次第です。
基本的に大手補聴器販売店であれば返品制度が設けられていますので、まずは販売店にお問合せください。
それでも納得できない場合は国民生活センターに相談することになります。
通信販売での購入
ウェブサイトなどの通信販売で購入した補聴器も原則として返品できません。
ただし例外があり、返品特約が定められていない場合は法定返品権で補聴器を返品できます。返品特約とは返品の可否や返送期間の条件、返品送料負担の有無に関する情報のことです。
販売店は返品特約を購入者が購入前にわかるように特定の場所に記載しておかなければなりません。
返品特約がなければ商品受取りから8日以内であれば返品が可能です。ただし、返品特約があれば販売店が定めた返品ルールに従う必要があります。
訪問販売での購入
訪問販売で補聴器を購入した場合はクーリング・オフで返品できます。クーリング・オフは返品特約が記載されていたとしても無条件に消費者から一方的に返品が可能です。
申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から起算して8日以内に手続きを行ってください。
手続きはハガキや電磁的記録(メールなど)で行えます。詳しくは国民生活センターのホームページをご覧ください。
クーリング・オフとは
クーリング・オフ制度とは契約の申し込みや契約の締結をした場合でも契約の再考ができるように一定期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり契約を解除したりできる制度です。
基本的に訪問販売や電話販売からの不意打ちから消費者を守る制度のため、店舗や通販といった自ら購入しにいったものに対しては対象外です。
クーリング・オフできるのは原則として訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引(訪問購入)で購入した場合となります。
まとめ
国民生活センターに補聴器に関するトラブルが多く寄せられています。当記事が参考になれば幸いです。