補聴器説明(デジタル補聴器)

補聴器は大きく分けてアナログ補聴器とデジタル補聴器の2種類に区別することができます。

補聴器の構造は、音を拾い電気信号に変える「マイクロホン」・音の信号を受け取り処理・増幅を行う「信号処理回路」・そこから出力された電気信号を音に変え出す「スピーカー」によって主に構成されています。

その中の「信号処理回路」の違いによってアナログ補聴器とデジタル補聴器の2種類に区別されます。

今回はその中の『デジタル補聴器』についてご説明します。

信号処理回路

デジタル補聴器は、マイクで拾った音を「信号処理回路」でアナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)で信号処理を行うことで、アナログ補聴器よりも音の加工がしやすく、雑音が入りにくいという特徴があります。

また、難聴の状態に合わせた調整が行いやすく、聞き取りにくい周波数や音程を重点的に増幅させたり、聞きづらい小さな音は大きく・大きい音はうるさくない程度に調整したりなど、ご使用される一人ひとりの聞こえ方に合わせた調整を行うことができます。

近年では、補聴器をご使用されている時の、周囲の音環境に合わせて、自動的に設定を切り替える機能などもあり、使い勝手がよくストレスの少ないご使用状況を作れる補聴器も出始めました。

出力(増幅)方法

アナログ補聴器とデジタル補聴器では音の増幅方法も異なります。

リニア増幅とノンリニア増幅と呼ばれているもので、デジタル補聴器では主にノンリニア増幅の方法をとることが多いです。

リニア増幅・ノンリニア増幅とは?

リニア増幅とは、補聴器で決められた音の増幅値に対し、一定の増幅を行う増幅方法です。

例えば、補聴器で入ってきた音に対し+40の増幅を行うようにした場合、40dB(小さい音)に+40の増幅を行い70dB(大きな音)にしよく聞こえるようにできますが、元々大きな音70dBに対しても+40の音増幅をかけてしまい110dBとかなりうるさい音になります。

その為、小さい音はよく聞こえるが、うるさい音は喧しく感じやすいという欠点はありますが、音が一定に入るということは、TVの音量変更と同じような感覚で使用することができ、今までの感覚で使用できる増幅方法にもなります。

しかしながら、音が一定にしか増幅されないということは、聞こえる周波数と聞こえない周波数の差が大きければ大きいほど扱いにくい増幅方法とも言えます。

主に、アナログ補聴器で使用されている増幅方法です。

ノンリニア増幅とは、入力された音(周波数)ごと音の増幅値を変えて増幅する方法で、こちらはデジタル補聴器で扱われている増幅方法になります。

ご年配の方の難聴は、全ての音が聞きづらくなるのではなく、小さい音は聞きづらく、大きい音は聞こえ、うるさい音はうるさく感じるという不思議な聞こえになっている可能性が高い為、小さい音は大きく・大きい音はそのままにできれば理想の聞こえになるのでは?という観点から開発された増幅方法です。

考え方は、聞きづらくなっている小さい音はしっかり聞こえるぐらいぐらいの音にして、普段の会話するぐらいの音は明確にわかるように、大きい音は大きく感じるが、うるさくない程度にとその人の聞こえの感覚に合わせた増幅方法で、補聴器の理念としては理想の形式になります。

特徴としましては、それぞれ聞きやすい音の位置を自由に調整できることです。

聞こえない音は小さくわかる程度に、大きい音は大きくなりすぎないようにと自由に調整できることにより、大きい音が耐えられないということがなくなります。聞き取れない聞きづらい音だけをしっかり聞こえるようにすることができる手段がこのノンリニア増幅となります。

今まで聞こえなかった小さい音が、効果的に聞こえるようになるということは、聞こえる範囲を広げる効果に繋がり、遠くの呼びかける声にも気づきやすくなります。

しかしながら、欠点もあります。それは音の感覚が変わることです。

今まで聞き取りにくかった音が聞こえてくることはいいことですが、調整を誤ると遠くの音のほうが、近くの音より聞こえやすいという不思議な現象を起こします。

人は、聞こえてくる音の大きさや質により、どの程度離れているかの距離感やどんなことが起きているのかを把握しています。その為、ノンリニア増幅を行った補聴器を使用することで、最初は小さい音が聞こえてくる分、今まで感じていた音の感覚と異なり、小さい音だから遠くの音だなと感じても自分が思っているより距離が離れていたりと違和感を感じやすくなります。こういったことは、補聴器の調整と自分の音の感覚レベルがあっていない事で起きる現象ですが、この感覚レベルを合わす調整は非常に難しく、自由に調整できるからこそ起きる音の感覚のずれ・合理的に合わせようとすることで起きるゆがみにも感じます。近年の補聴器では、このズレや歪みが解消されつつありますが、完全に解消できるものでもなく、また音の調整によりいくらでも起こりえることです。

デジタル補聴器は、主にノンリニア増幅対応ですが、リニア増幅に切り替えることもできます。その為、難聴の程度や・感覚のずれ・周囲の音環境に合わせ自由に選択できるのもデジタル補聴器の長所となります。

このように、自由な選択を行い装用される方の好みに合わすことができる補聴器ですが、それゆえに値段も高価なものが多く、機能・性能・保証等で様々な値段で取り扱いされており、片耳10万円~50万円位まであります。

デジタル補聴器をご希望される際は、値段で決めるのではなくしっかりと補聴器説明員と話し合い、自分の生活環境にあった補聴器を選ぶことをお勧めします。

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