初めて補聴器を使う方は、使い方がわからず戸惑うかと思います。今回補聴器の正しい使い方について、スイッチの場所、装着方法、使用時のポイントをご紹介します。最初に補聴器の電源についてです。
※器種によって違うことがあります。詳しくは取り扱い説明書をご確認ください。
<目次>
- 補聴器の電源|スイッチの場所
- 電池式補聴器の電源の入れ方
- 充電式補聴器の電源の入れ方
- 補聴器の装着方法|正しい付け方
- 耳かけ型の正しい付け方
- 耳あな型の正しい付け方
- 補聴器の正しく使い続ける方法
- メンテナンス
- 定期的なフィッティング
- きこえのトレーニング
補聴器の電源|スイッチの場所
補聴器の起動時にはメロディーが流れますので、正しく起動できたかは音で判断できます。また、ピーやキーンといったハウリング音が聞こえることがありますが、耳に装着すると治まります。
電池式補聴器の電源の入れ方
基本的に多くの電池式補聴器では、電池蓋の開け閉めで電源の切り替えができます。補聴器の電源を入れるときは、電池をいれてカチッとなるまで電池蓋をしっかり閉めます。逆に補聴器の電源を切りたい場合は、電池蓋を開けてください。
充電式補聴器の電源の入れ方
充電式補聴器の多くは、電池ケースに出し入れすることで自動的に電源が切り替わります。補聴器の電源を入れたい場合は充電ケースから取り出し、切りたい場合は本体を充電ケースの奥まで差し込んでください。充電ケースのランプが光れば本体の電源が切れて充電が開始されています。
また、多くの器種はプログラムスイッチの長押しでも電源の切り替えができます。プログラム切り替えも同一のボタンで行われるため、長押しする秒数は取り扱い説明書をご覧ください。 補聴器の電源が確認できれば次は装着方法です。正しい装着をすることでハウリングや落下を防止することができます。
補聴器の装着方法|正しい付け方
補聴器の正しい装着方法は、耳かけ型と耳あな型で違います。
耳かけ型の正しい付け方
補聴器を差し込むだけでは抜けてしまうことがありますので、しっかり奥まで挿し込みます。最後に指で耳栓を自分の鼻の方向(顔の方向)に押すようにすると、耳の穴の奥まで入りやすく抜けにくくなります。
耳あな型の正しい付け方
補聴器を差し込むだけで耳栓を挿し込むだけでは抜けてきてしまうことがありますので、しっかり奥まで挿し込みます。最後に補聴器の面を後ろ側からひっかかるように自分の鼻の方向にぴったりと入るところまで押し込むと落下しにくいです。
ここまでで、補聴器が使用できる状態になりました。次に補聴器を使い初めのポイントについてご紹介します。
補聴器の正しく使い続ける方法
補聴器を正しく使い続けるには3つのポイントがあります。補聴器の寿命を延ばし、より効果的に使うことができます。
メンテナンス
補聴器は精密機械ですので、水や湿気に弱いです。使った後は乾燥ケースに入れておくことをおすすめします。充電式補補聴器の場合、最近ではケースと乾燥器が一緒になったものもあります。また、補聴器の音が入る部分と音の出る部分に耳垢が詰まると音がきちんと伝わりませんので、定期的に専用のお掃除キットや乾いた布などでメンテナンスしましょう。
定期的なフィッティング
聴力は年齢とともに変化します。このため最初にフィッティングした状態のまま使い続けると、変化した「聞こえ」と補聴器の間にずれが生じます。大きく聴力が変化しなければ、今ある補聴器を調整することで聞こえのずれを正せます。補聴器を効果的に使用し続けるためにも2.3ヶ月に1度は購入店にフィッティングを依頼しましょう。
きこえのトレーニング
補聴器を使い初めは、音をうるさく感じたり、違和感を覚えたりします。それは、今まで聞こえていなかった冷蔵庫やクーラーなどの生活音が聞こえるためです。また、補聴器をつけてすぐに会話が円滑になる訳ではありません。
長年の難聴で脳に音の刺激が入らず、正しく聞き分けたり、必要な音だけを認識したりする力が弱まっているためです。初めは慣れない音に違和感を覚えるかもしれませんが、装着し続けることで気にならなくなりますので、補聴器を通じてきこえのトレーニングを行ってください。
以上、補聴器の正しい使い方についてご説明しました。初めての補聴器は戸惑うことも多いですが、使用していくうちに慣れていきます。当記事を参考にして頂けますと幸いです。