「補聴器は調整が重要」
補聴器について調べてみると、上記のようなことが書かれているのを見たことがありませんか?または、実際に調整を依頼したい、そのような方もいらっしゃるかと思います。
補聴器に、調整は非常に重要。調整を行うことで、雑音が少ないきこえの良い音が、聞けるようになります。
また実は、購入直後の調整が一番多く、3回から10回ほど必要なのはご存知でしたか?購入直後の補聴器は、一般的に音の増幅を下げてお渡ししているのです!
その理由を含め今回、補聴器店のアドバイザーである私が、補聴器の調整の必要性や方法、頻度、料金などを徹底解説します。補聴器の調整について知ると、雑音の少ない聞こえの良い音を聞くことができます。
最初は、補聴器の調整の重要性をご説明します。
目次
あなたの耳のきこえに合わせるために調整は重要
あなたの聴力に合わせて聞こえやすい音に補聴器を設定することを調整と言います。
一般的に、補聴器の調整は次の3種類から行われます。
・利得調整
・最大出力制限
・音質調整
次で上から順にご説明です。
利得調整
利得調整は、小さい音を聞こえる大きさまで増幅することを言います。利得調整により、小さい音が聞き取りやすいです。
最大出力制限
使用者が不快に感じないレベルまで、補聴器が出力できる最大音量を制限することを、最大出力制限と言います。必要以上に音が大きいと、聞こえが悪い人でもうるさく不快に感じます。また、あまりに大きな音は、耳の細胞を傷つけ、難聴を進行させる原因です。
音質調整
バランスを整え聞き取りやすい音にすることを音質調整と言います。音質を調整することで、声がはっきりと聞こえ、会話がスムーズです。
上記の3つの調整を行うことで、補聴器の音をあなたの聞こえに合わせます。きちんと調整がされている補聴器は、聞こえやすいので疲労も少ないです。
また、調整を行うスタッフは、聴力データを基にしているので、補聴器のみならず耳についても詳しい知識を求められます。専門的知識が求められる、補聴器の調整。
次に補聴器の調整方法についてご説明します。
トリマー式補聴器やソフトを使用して調整する
補聴器の調整方法は大きく分けて、次の2つがあります。
・トリマー
・ソフト
次で上から順にご説明します。
トリマー
補聴器の種類のひとつとして、トリマー式補聴器があります。トリマー式補聴器は、本体のくぼみがあり、マイナスドライバー等で回すことで調整が可能。一般的に販売店が調整を行いますが、器種によっては自分で行えます。
ソフト
パソコンなどを使用して、専用ソフトで補聴器を調整します。デジタルで処理ができるので、あなたの聴力と数値で比較しながら、短時間で柔軟な調整が可能となりました。データを基にした、適正な音を聞くことができます。また、補聴器のデジタル化が進み、ソフトで調整を行う補聴器が現在の主流です。
しかし、補聴器の調整は1度すれば終わりではありません。聴力は時間とともに変化していきます。そのたびに、調整が必要。聴力に合わない補聴器は、音がよく聞こえない原因です。定期的な調整をおすすめします。
次は補聴器の調整頻度についてご紹介です。
2ヶ月から3ヶ月の期間/頻度で補聴器の相談をしよう
補聴器の調整は、2ヶ月~3ヶ月に1度くらいが適切です。補聴器の点検も含め、2.3か月に1度は補聴器店に相談することをおすすめします。
また、補聴器購入直後は、3回から10回ほど調整が必要です。なぜなら、最初にお渡ししている補聴器は音量などを下げていることが多いためです。補聴器の使い初めは、あらゆる音を拾うので声や音が大きく聞こえ、使用が嫌になり止めてしまう方が多くいらっしゃいます。
継続して使用して頂くためにも、音量を下げた補聴器を最初にお渡ししているのです。補聴器の装着に慣れると、生活音が気にならなくなります。調整もあなたの聞こえに従い、3回から10回ほど行います。
「調整が重要なのはわかったけど、どこに依頼すれば良いの?」
上記のように思われた方もいらっしゃるかと思います。次にお店と費用についてご説明します。
費用/料金はどのくらいかかるの?
基本的に購入したお店なら無料で調整を行ってくれます。ただ、他店で購入した補聴器は、店舗によって1万円ほど料金が必要なこともあるので注意が必要です。できることなら、補聴器を購入する前に、調整も考慮した通いやすいお店選びをおすすめします。
以上、補聴器の調整についてのご説明でした。
補聴器は調整が重要です。調整を行うことで、雑音の少ない音をきくことができるのです。
そのため、補聴器購入後も定期的な調整や点検をおすすめします。
当記事があなたの参考になれば幸いです。
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